初めてのオンラインセッション体験!
先日、オンラインセッションをパスファインダーで初体験できる機会を頂けたので、記録を残します。
今回の記事では、ざっくりと次の内容を記載します。
・RPGシステム『Pathfinder ―パスファインダー』について
・PF用に作ったキャラクターデータ公開
・オンセに必要なツール全般について
RPG:Pathfinder ―パスファインダーとは?
『Pathfinder―パスファインダー』は、世界最初のRPGである『Dungeons&Doragons―ダンジョンズ&ドラゴンズ』の従兄弟とも言われているRPGシステムです。実際、D&D3.5版のSRDと呼ばれるオープンゲームライセンスに基づいた基本ルールをベースに作られており、DnD3.75eとも呼称されていました。
特徴は、極限に磨き上げられ、洗練されたルールとシステム。
DnD3.5eでは不満のあった<技能>が整理され、キャラクター・クラスのオプションもわかりやすくなりました。数十種類のクラスがあるのに、どれもオリジナリティ高くイメージも能力特徴も被らず、それでいて関連性があり、横にまたいで能力を伸ばせます。
恐らく、このルール程「俺キャラ」をイメージ通りに作れるRPGシステムはないのではと思うくらい、本当によくできています。こうした特徴を反映するかのようなスタイリッシュなイラストもまた、高揚感を誘う一要素になっています!
ちなみに、Pathfainderはシナリオの質も高いです。
今回プレイする~最終試練~は、「Pathfinder協会員」という職業に就くための試練という話。この協会員シナリオというのが「名声ポイント」や「地位」を上手にシステム化したものらしく、キャラクターだけでなくプレイヤーの成長履歴も残すという、挑戦的で面白い仕組みを採用しています!
他、コンシューマゲームになった「キングメーカー」も名作と言われています。
そんなわけで、パスファインダー用キャラクターを作る!
最終的に出来上がったものは次の通りです。
名前:トゥーリ・ヤァヴォーレン
/Tuuli jaavuoren/氷山の風(フィンランド語)
ビルディング・コンセプト:遠近両用
クラス(アーキタイプ)/Lv:
Ranger ―レンジャー
(Hooded Champion ―覆面英雄) /1
能力値:
Str:14(+2) Dex:18(+4) Con:14(+2)
Int: 8(-1) Wis:10(0) Cha:12(+2)
イニシアチブ+6
頑健ST+4 反応ST+6 意志ST+0
AC17(接触14, 立ちすくみ13)
防具:レザー(AC2+Dex4)、バックラー(AC+1)
武器装備(距離, 名称, to hit, damage/tipe/critical):
》100ft, ロングボウ, +5, 1d8/刺突/×3
》20ft投, ダーツ, +5, 1d4+2/刺突/×2
》50ft, スリング, +5, 1d4/殴打×2
》近, ロングソード, +3, 1d8+2/斬撃/19-20×2
》近/10ft投, クラブ, +3, 1d6+2/殴打/×2
Skills ―技能:
〈威圧〉+1〈隠密〉+7〈軽業〉+4〈鑑定〉-1〈騎乗〉+3〈交渉〉+1〈真意看破〉+0〈水泳〉+1〈生存〉+4〈装置無力化〉+8〈脱出術〉+3〈知覚〉+4〈治療〉+0〈登攀〉+5〈動物使い〉+5〈はったり〉+1〈飛行〉+3〈変装〉+1
Feat ―特技:
》Point-Blank Shot ―近距離射撃:30ft内, 遠隔攻撃とdamage+1
》Deadly Aim ―致命的な狙い:遠隔攻撃-1で遠隔攻撃のdamage+2
種族:human:
Dex+2, 中型, 通常速度:30ft, 追加特技, skill熟練:1P/lv
言語:共通語+Int修正(-1)追加言語
Traits ―特徴:
》Reactionary ―対応者:イニシアチブ判定+2(特徴)
》Criminal ―咎人:〈装置無力化〉+1(特徴)
Rangerクラス・アーキイタイプ特徴:
》武器防具習熟:単純武器, 軍用武器, 軽装鎧, 中装鎧, 盾(除タワー・シールド)
》適正クラス:Ranger/skill P+1
》Panache ―心意気(変則):1 point(Cha修正値)
ボウを用いたクリティカルorとどめを刺すことでPanache回復。
》Deeds ―発露:
>Dead Aim ―絶対命中(変則):(1PanacheP)ボウで1回の遠隔攻撃を行う際、遠隔接触攻撃を行う。
>Derring-Do ―武勇伝(変則):(1PanacheP)<軽業><騎乗><水泳><脱出術><登攀><飛行>判定に+1d6。結果が出目6なら追加+1d6。最大Dex修正(4)回まで。
>Dodging Panache ―回避の心意気(変則):(1PanacheP)敵の近接攻撃に割込で5ft移動。起動条件のvs攻撃にAC+Cha修正(1/回避)。このDeedsの起動条件となったもの以外から機会攻撃を誘発。軽装鎧以下かつ軽荷重以下で使用可。
》Track ―追跡(変則):痕跡をたどる<生存>+1
運用:
》基本戦闘:30ft内、近接・遠隔ポジションをキープする。
Point Blank Shot + Deadly Aim →tH+5, damage1d8+3
1panache →tH+5接触
》初手、30ft外:通常の遠隔攻撃および前進を行う。
》最前列挟撃ポジション:弓を放棄、ロングソードに持ち替え。
→通常:tH+5, damage1d8+2
→防御的戦闘:tH+1, damage1d8+2, AC+2=AC19
》近接中、止め:5ftステップ、ソード放棄。ダーツ、1panache。
Point Blank Shot + Deadly Aim →tH+5接触, damage1d4+5
》戦闘外1:〈装置無力化〉使用時はバックラーを外す(-1除去)
》戦闘外2:増槽タンク移動。中荷重の背負い袋は戦闘時放棄。
手元にあるルールブックは全て英語なので、オフライン時にFeatなどわかりやすいところだけざっと見て、実際の構築は次のページを参照させて頂きました。
prdj@ウィキ┃有志運営のパスファインダー日本語化サイト
この素晴らしいサイトがあるから、Pathfinderは日本語でもプレイしやすいわけです。
もちろん、日本語ルールブックもアークライトさんから発売しています。
初めてならビギナー・ボックスをおすすめします。基本ルールの他にダイスと美麗なユニットコマ80個も入っています。とにかくパスファインダーは見た目おしゃれ。
さあ、オンラインセッション、実際どうやるの?
近年、TRPGを始める人の殆どはオンセからなのか? と思うくらい、オンが当たり前になりつつあるように思います。とはいえ、既に始めている知り合いがいなければ、敷居は高いと思いますので、まとめを作ってみました。
大きく分けて、音声、盤面、キャラクター・シート、連絡手段、画像入手と、最低5つのツール操作を必要とします。
1. 音声の伝達:Discord
できること
・チャットによる打合せ
・資料添付・保管
・音声会話
TRPGの要は会話。音声を伝えるツールとして、殆どの人がDiscordを使用しているようです。
これは無料の一種のSNSツールで、ログイン登録なしでも中身を見られるところに使い勝手の良さがあります。もちろんちゃんと鍵もかけられます。チャット機能によるログ残しがメインで、そこに資料や画像などのデータも添付できるのが便利です。チャットや音声通話中に使った資料を、整理したうえでそのまま保管できます。
また、音声通話は安定的で音質もよく、数人なら複数の会話が混じってもちゃんと聞き取れます(マシン・スペックにもよるらしいですが)。
スマートフォンから使いやすいのもポイントが高いです。手持ちのパソコンスペックが厳しいなら、Discordはスマートフォンから繋ぐと良いでしょう。
2. 盤面の伝達:各種オンライン・セッション・ツール
できること
・チャットによる会話・ロール表現
・チャットによるダイスロール
・Mapやバトルグリッド添付
・ユニット・グラフィック表示と移動表現
・ユニット・ステータス管理
・イメージ・グラフィックやメモの添付
・トランプなどのカード山札表現
・音楽や効果音の挿入
今回はTekeyというツールを使用しました。
メンバーはGMとPC4名です。最初にDiscordに集合して音声接続を確認した後、Tekeyを同時に立ち上げました。初顔合わせの方もいらっしゃるので、互いの自己紹介をして、オンセツールTekeyの使い方をレクチャーしてもらい、キャラクター・ステータス・データの書き写しと、ダイスボット用チャット・パレット・データの流し込みをして、初日は終了しました。
オンセツールは、日本製外国製、有料無料、多種多様あり、どれも一丁一端です。ツール間でのデータ橋渡しは難しいので、初めてプレイしたグループが何を使っているかで、その後使い続けるツールが決まるような状況といえます。
Konoweはまだ、オンセツールを語れるほど使っていないので、細かい言及はできません。
一応、聞いた話として、
・2Dか、3Dか。
・有料か、無料か。
あたりが、最初に選ぶポイントかと思います。
無料のものは手軽で、利用者も多いため付随ツール(Map素材など)もたくさんある印象です。ただし、データ保管機能が限定的で、毎回アップロードのし直しが必要だったりします。
2D・3Dは単純に、ユーザーのマシン・スペックに依存します。3Dは見た目はいいですが、処理が重いのがネックのよう。仲間の誰かに古いPCを使っている人がいると、その人のレスポンスが返って来なかったり、オフラインに落ちて何度も入り直すなど、不便があるようです。
また、オンセツールはほぼ、スマフォに対応していないようです。小さな画面でキャラクターを動かせても、ステータスを同時に見るのはちょっと辛いかも?
Tekeyは2Dベースで動作が軽く、2GBまでのストレージがあり、無料でもデータを保有できるのが良いところのようです。
その他のオンライン・セッション・ツール:
オンセ工房┃有料だがカスタイマイズ性がいいらしい
ココフォリア┃スマフォ対応らしい
ユドナリウム┃ログイン不要の無料3Dタイプツール
他にもたくさんあるようです!
3. キャラクター・シート作成ツール
できること
・データ版キャラクター・シートの保管
・オンセツールへのデータ移行
今回使用したツールはこちら。
Pathfinderキャラクターデータベース
色々な人の構築を参考にできるのもいいところです! ここにキャラクターを作れば、オンセツール内のダイスボット用チャット・パレットに変換することができます。全てのツール共通ではないので、あう・あわないは各ツールをご確認ください。
ちなみにD&D5版用はこちら
D&D総合コミュニティ D&D5E キャラクターデータベース (安定版)
4. 各種SNS:twitter、LINEなど
できること
・一緒に遊ぶ人の一般公募
・ダイレクト・メッセージによる打合せ
オンセの場合、「遊ぼう!」という声掛けの殆どはSNS。プレイヤーをオフラインで集めたとしても、打合せはオンが必要になるので、必須ツールでしょう。前述したDiscordもダイレクト・メッセージと公募できる公開サーバ機能があるので、プレイグループによってはDiscord一つで済ませているようです。
サブ・ツール:スケジュール調整サイト
セッション日の調整に便利なのが、ブラウザベースで使える無料のスケジュール調整サイトです。LINEなどは内部に独自の日程調整送信機能を持っていますが、全員が同じプラットホームを使っているとも限りません。ブラウザベースなら、URLを送るだけで誰でも見られるので手軽です。幾つか例を挙げておきます。
・伝助┃○△×と、微妙な予定調整を入れられる。
・調整さん┃イベント作成画面がわかりやすい。
・Google カレンダー┃gmailを持っているなら、各自のスケジュール帳に自動書き込み。
5. キャラクター立ち絵をどうにか用意する
ルールブック上のキャラ絵をスマフォで撮ってデータをアップするなり、様々立ち絵サイトから有料無料で入手するなり、自分で描くなり、とにかく何かしらの方法で「自キャラのグラフィック・データ」を用意する必要があります。これをオンセツール上でユニットコマに変換するためです。
ちなみに今回作ったトゥーリのキャラグラは、色々物議を醸しているAI画伯に描かせました。自分でも描けますけれど、30秒で4枚作れる速度を見せつけられたら、まあ、AI使います。大量のNPCイメージの用意とか、DMとしては助かりツールだと思います。
総評 オンセRPGを出来る人たちはかなりITリテラシー高い!
やっている人たちの大半はもう当たり前感かもですが、これだけのツールをサラサラ使えるのはかなり凄いことです(笑) ゲーム主催者であるGMならなおさら凄い。凄すぎる。Map描いたり、立体に組んだり、オンセに合わせたシナリオ手直しやモンスターのデータ移行も、色々やっているはず。このうえ絵も描く人も多いと考えると、皆どれだけ多才なんだと恐れ入ります。
とはいえ、一つ一つは積み重ねですから、やり始めれば誰でもできるようになるという実感もあります。そして、これだけ手間をかけるのですから、隅々長く楽しみたいものです。譲り合いながら、色々な人と仲良く遊びたいですね!
Konoweも頑張ってついていくので、ご指導ご鞭撻、よろしくお願いします!